2018/08/01 看護学部 看護学科
先週終わったカウンセリングの授業で マシュマロ・テストを取り上げました。 マシュマロ・テストというのは、ご存知の方も多いかと思うのですが、1960年代にアメリカで3歳児を対象に行われたセルフ・コントロール(我慢) の実験です。
やり方は、 検査者が 3歳児の目の前にマシュマロ(チョコチップクッキーでも可)を1個置いて「食べてもいいけど、戻って来るまで 待っていたらもう一個あげる」と言って部屋を出ます。
...15分経って部屋に戻った時、その子はマシュマロを食べていたかどうか?という実験です。ワンコの「おあずけ!」みたいですが、ここは3歳児の自由意志に任せます!
結果は、一個のマシュマロを食べた子たちは全体の3分の2だったそうです。15分間待っていて2個マシュマロをもらったのは残りの1/3。
おまけにその後の追跡調査で、その3分の1の子たちは成長したあとみんな成績優秀で、ドラッグ、アルコール等に溺れることもなく社会的に成功した人生を送った、ということが明らかになり、世間〈60年代のアメリカ〉のお父さんお母さんの間で 「幼少期のセルフ・コントロールは大切!と、我慢させることが流行ったとか。
ただ3分の1の子たちは (あとでわかったことですが、) 目の前の一個のマシュマロを食べたいという欲望と戦っていたわけでもなく、もしくは まだ現実化していないもう一個のマシュマロを待ちわびていたのでもなかったということです。
マシュマロとは無関係の自分の好きなことをひたすら考えていたそうです。 でも周りは、「我慢している」と解釈していた。
このことについて、「なるほど、我慢していると見せて実際はほかの好きなことを考えている、頭の中は自由だから!」と、どんな状況を思い浮かべたかは謎ですが、やたら腑に落ちている学生さんがいました。
3歳児の場合、大人(親)との信頼関係の有無等も関係してくると思う(戻ってきたときに本当にもう一個くれるのか?とか)のですが、皆さんはどうですか? 私はお楽しみを後に取っておくほうではないので、食べちゃうかな?
(看護学部 西牟田祐美子)