2015/09/11 イベント
環境コースの農業化学ゼミ(長井教授・藤井芳講師担当)で森林環境・水環境化学実習がおこなわれました。長井ゼミでは開学以来、北海道大学和歌山研究林で合宿をしています。今回は片山副学長も3泊4日の合宿に同行されました。
和歌山研究林では、森林や林業に関するさまざまな実習体験ができます。
研究林内での実習は、林業作業道具の説明を聞いたり、天然スギ保存林・天然ヒノキ保存林の見学、樹冠観測タワーの見学、照葉樹調査、除伐作業、ナメコの菌打ち作業、皮剥ぎ、木工品制作などを行いました。
樹冠観測タワーは、アカガシを囲うようにして建設された地上18 mの林冠観測塔です。樹高の高い樹木の林冠部を観察できる機会はなかなかありません。
照葉樹調査では、樹種を特定し、胸高直径を測定し、検測桿やバーテックスを使用して樹高を測りました。
中でも、天然スギ保存林は全国でもめずらしいそうです。保存林までは、モノレールで向かいます。山中では徒歩に比べると格段に速い乗り物です。なぜ、天然スギが残ったのかというはっきりした原因はわからないそうです。しかし、伐採したとしても材を運び出しにくい場所であったため、そのまま伐採されずに残ったのではないかと推察されていました。
森を育てるには、枝打ちや除伐(木を切り地面に日光を当てて木が育つようにすること)は大切な作業の一つです。技術職員のみなさんの指導のもと、体験させて頂きました。
この橋は、私たちの実習のために作ってくださったそうです。
近年は、木材の価格が低くなかなか売れないそうです。そのため、放置される森林も多くあり、土砂崩れなどの原因にもなっているとのことでした。
その他にもこんな体験!
まきを割り、火を付け、野菜を切り、カレーを作り、みんなで食べました。窯でご飯を炊くのは大変!!と思いきや、学生の一人は慣れた様子でおいしいご飯を炊いてくれました!同行した教員も、「今年のご飯の炊き方は上手!」と褒めていました。彼の隠れた特技にみんな驚いていました。
普段体験することができない林業の仕事について学ぶことができました。サポートして下さった北海道大学の職員のみなさま、ありがとうございました。また、毎日心のこもった美味しい地元料理を作って下さりありがとうございました。
帰りの日の朝、学生たちはお世話になった宿舎を綺麗に掃除していました。こちらもゼミ合宿の伝統のようです。
北海道大学で本州唯一の研究林が和歌山県にあります。
今回お世話になった『国立大学法人北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーション南管理部和歌山研究林』については、こちらをご覧ください。