「SDGs(持続可能な開発目標)」というキーワードを、お聞きになったことはありますでしょうか。近年、ニュースや企業、学校などで、ちらほらと聞かれるようになってきたかと思います。ですが、耳にしたことはあるけど、具体的なことは分からないという方が多いと思います。
SDGsには飢餓や気候変動、海洋生物など様々な17の開発目標が設定され、2030年までに決められた基準まで地球環境を改善していこうという世界規模の取り組みです。私は主に有機農業の技術の普及を通じて、このSDGsに少しでも貢献できればと考えています。
しかし、有機農業の技術を教えるだけでは、なかなか物事はうまくいきません。各地の気候や言語、習慣、土壌、作物、病害虫などをよく理解した上で、信頼関係を構築し普及活動を行わないと、そもそも話を聞いてもらえませんし、仮に話を聞いてもらえても納得するまでには至らないことがほとんどです。
SDGsという世界規模で行われている開発目標に対して、どの分野でも開発目標を達成しようと必死になっています。これまでの開発目標において、それらを達成するには関係者や組織間などの連帯やパートナーシップが重要であると指摘されてきました。技術開発のみを考える関係者、地域の文化や習慣だけに固執し「うちではできない」と拒否する人々、他の組織が似たことをしていても、自分の組織の事情だけを考慮し行動する組織など、分野横断的な連携の必要性が叫ばれています。そこで、SDGsの17の目標の内、最後に「パートナーシップで目標を達成しよう」という開発目標が据えられています。
10月17日(土)に岡崎キャンパスで行われるオープンキャンパスでは、農業分野の開発協力をSDGsと関連させてお話しようと考えております。また2年間にわたり、海外で有機農業技術の普及に携わり、さらに海外での農業普及と国際協力の関係性について長年研究をしてきましたので、現地の映像を見ながら、国際協力の現場で起こっていることなどをお話しできればと思います。なお、上記のSDGsのパートナーシップや連携の大切さについても、所々、触れていきたいと思います。
「海外」や「国際協力」、「農業」、「文化」などに関心のある高校生のみなさんにとっては、興味を持ってもらえるかと思います。オープンキャンパスのお申し込みは、以下のリンクからホームページへ飛んでもらえますと、スムーズに参加登録ができます。是非、当日、お会いできることを楽しみにしております(環境科学科 小谷)。